Kiwi ears Quintetを使い始めました。

中華イヤホンブランドとして近年注目を集めているKiwi earsの1DD+2BA+1MPT+PZT構成ハイブリッド5ドライバーを採用した、VGP 2024 金賞(インナーイヤー型ヘッドホン(3万円以上5万円未満))の「Quintet」を購入しました。

以前より、KZ AS16やTRN VX Pro、TRN TA4、TRN Kirinといった中華イヤホンを使ってきた中で、そろそろ2pinタイプを使ってみたい、他ドラハイブリッド構成でDD、BA以外を使用したものはどんなものなのか?とすごく気になり、Kiwi ears Quintetを選んでみました。

他の中華イヤホンメーカーはネット通販のみのところがほとんどなのですが、こちらはeイヤホンやヨドバシカメラなど量販店でも販売されており、試聴することができる製品なので気になる方は一度試聴されることをお勧めします(とはいえ試聴環境慣れないとちゃんと評価しづらいですが・・・)

ということでリケーブル含め、レビューになります。

Quintetの音質 – 5ドライバーが奏でる独特のサウンド

Quintetは、これまで試してきたイヤホンとは一線を画す高音質と表現力を備えていました。

TRN KirinJSHiFi-VENUS(qdc)Kiwi ears Quintet JSHiFi-VENUS(2pin)をiPhone + FiiO Q3で聴き比べると、TRN Kirinで感じられる繊細さや音の伸びといったところから、さらに解像度が増し、ギターやベースのアンプが鳴る時のアタック感などがスピーカーのコーンに触れているかのように、ギターアンプの裏から音を聴いた時のようにわかる。定位もTRN Kirinと比べると距離感や奥行きを感じられる印象を持ちました。

全体的なバランスは中低音域が少し苦手かな?という印象はあるのですが、4種類のドライバー構成でありながら、途切れは一切感じませんでした。

リケーブルとの組み合わせで更なる音質向上

Quintetを最初から、JSHiFi-VENUSで聴いており、付属のアンバランスとの圧倒的な差は感じられるものの、リケーブルでどの程度違いがあるのかわからなかったので、JSHiFI-Jupiterを入手し、付属のケーブルとともに違いを聴き比べてみることにしました。

デフォルト JSHiFi-Jupiter JSHifi-VENUS
音の分離 良い (デフォルトよりも)メリハリとボリュームがある 楽器との距離感やピッキングや運指の間合いを感じるほどの分離感
音場 少し広がりがある 広い部屋のような印象 閉鎖感が一切ない広がり
解像度 普通 普通 非常に高い
その他 アンバランスとしての性能は十分 全体的なまとまりのある仕上がりでバンドサウンドなどによく合いそう 隅々まで聴き込めるような解像度と音の分離でFPSなどでも活躍しそう

上の表で文字として表現しましたが、デフォルトのケーブルでも十分使えるのですが、リケーブルで聴こえてくる世界が本当に広がるので、性質の違うケーブルを色々試したくなります。

個人的には、JSHifi-VENUSの隅々まで聴こえてくるような解像度と音場感が非常に好みである反面、集中しすぎて疲れてくることもあるので、何か違うものをと思い購入したのが、JSHifi-Jupiterで価格はVENUSと同じぐらいのもの。

デフォルトのケーブルと比べるとアンバランスからバランスに変わり、ポタアンの出力も変わるため、より量感のある音とまとまりのある音場感が感じられる仕上がりに思えました。

今回2種類のリケーブルで思いの外、違いを感じることができたので他のケーブルも試してみたくなりました。

Apple musicでもSpotifyでも楽しめる

TRN kirinなどと比べると差を感じるのがサブスクを聴いている時で、正直、SpotifyのほうがApple musicより音の繊細さや音の再生域が狭かったりと言った印象を持っていたのですが、Kiwi ears Quintetでは、気にならず、Spotifyではよりメリハリの効いた仕上がりに聴こえました。Apple Musicのほうが音の抜け感は良い印象です。

自分にとってとても好みなイヤホンであることはわかったのですが、リケーブルしたケーブルが若干特殊な構成のため銅のみのシンプルなケーブルなどで聴いて必要あれば加筆する予定です。

追記、Tripowin Alteaでリケーブル

単一の素材でできたケーブルをということで、ユーザーの多い6N単結晶銅ケーブル、Tripowin Alteaで色々聴いてみたところ、もっともイヤホン自身の特性が出て、広すぎず適度な空間を持った音場とバランスが取れた音という印象を持ちました。

いくつか試した中でKiwi ears Quintetのリケーブルでおすすめのものは、イヤホンの特性をさらに強調し、高解像度にしたのがJSHifi-VENUSかなという感想を持ってしまう(とはいえ90年代までの録音ではそこまで変わらない)のですが、どんなケーブルにしていいかわからない場合、まずTripowin Alteaを選ぶのはいい選択だと思いました。